レンタルオフィスを駅前一等地でお探しならincubator7。

運営会社

プリント
ホーム > ニュース&ブログ > Diary > 石破、小池、橋下… 右寄りひしめくポスト安倍  編集委員 大石格

石破、小池、橋下… 右寄りひしめくポスト安倍  編集委員 大石格2017年9月28日

阿倍総理よりも右な人に抱きつく民進党。支持者も一緒に抱きつくのか。小池さんが都知事を辞めて衆院選挙に立候補したら、大勝するのだろうね。小池さんが政権を執り、憲法前文及び9条廃止、自衛権に個別も集団も無い、などと言い始めたら、抱きついたリベラル派はどんな顔するのだろう。

2017/9/28 2:00 日経web

政界を取材していると、政治家本人の印象が世評と異なることがよくある。世評よりいい人の場合もあれば、悪い人の場合もあるのだが、単なる印象論の話ではなく、政治的なスタンスを巡り世評とのずれを感じることも少なくない。

 
次の首相にふさわしい人は…(敬称略)

 
石破茂 22
安倍晋三 17
小泉進次郎 11
岸田文雄
小池百合子
橋下徹
野田聖子
前原誠司
菅義偉

出典)日本経済新聞とテレビ東京の8月の世論調査

 温厚そうな人が「自衛隊は北朝鮮に攻め込むべきだ」と口走り、イケイケどんどん型の人が「対話が大事」だったりする。

 それは一例として、今回書くのは安倍晋三首相を脅かすかもしれない面々の立ち位置の話である。

 ポスト安倍は誰か。森友学園や加計学園を巡る疑惑が浮上したあたりから、そう聞かれることが増えた。日本経済新聞とテレビ東京の8月の世論調査で「次の首相にふさわしい人は……」を聞いたところ、トップは石破茂元地方創生相で、2位以下は表に示した通りだった。

 この手の質問をしたとき、支持が多く集まるのは普通、現職首相とはタイプが違う人である。

■石破氏と小池氏、民進支持層に人気

 実際問題として、例えば安倍首相が急病で辞任したとすると、政権の枠組みを変えずに菅義偉官房長官が引き継ぐ可能性が高いが、この調査で菅氏を推した回答は1%しかなかった。

 では、石破氏はどんな立ち位置にいるのだろうか。安倍首相と自民党総裁選を戦って勝つのが目標だから、それにかかわる話題で声を上げるのは当然である。

 
インタビューに答える自民党の石破元地方創生相

インタビューに答える自民党の石破元地方創生相

 2016年秋に自民党の総裁公選規程を見直して連続3選を認めるかどうかが議論になった際、「安倍首相の総裁任期がまだ2年も残っているのになぜいま議論する必要があるのか」と発言した。

 世の中のいまの印象は「安倍首相と戦っている人」、少なくとも「安倍首相と距離がある人」だろう。

 では、先ほどの世論調査で石破氏を支持したのはどういう人々だろうか。自民党支持層では石破氏支持(21%)は安倍氏支持(32%)の後じんを拝している。

 他方、石破氏は野党支持層や無党派層ではいずれもトップで、とりわけ民進党支持層では半数近い支持を得た。

 つまり、石破氏はいまの政治に不満を抱くリベラル層から安倍政治打破の旗手と思われているわけだ。

 同じことは4位の小池百合子氏についてもいえる。7月の都議選で小池氏が率いた「都民ファーストの会」が圧勝したが、それで打撃を被ったのは自民党もさりながら民進党である。ここでも、安倍政治打破を望むリベラル層が頼りない民進党を見限り、小池劇場になだれ込んだことがうかがえる。

 
記者会見で新党名「希望の党」を発表する小池都知事(25日午後、都庁)

記者会見で新党名「希望の党」を発表する小池都知事(25日午後、都庁)

 では、石破氏や小池氏はリベラルなのか。保守とかリベラルとかいう言葉の解釈には誤差があるので、一概にいえないが、ざっくりいえば、ふたりの立ち位置はむしろ安倍首相よりも若干右寄りである。

■自身の政治信条と支持層にギャップ

 安倍首相が5月に憲法を改正して自衛隊を明記する考えを打ち出したとき、石破氏は「これまでの党内での議論の積み重ねはどうなるのか」と異を唱えた。

 その結果、石破氏のことを「改憲に待ったをかけた人」と思い込んでいる向きが少なくないようだが、本人はばりばりの改憲派である。石破氏が指摘していたのは、安倍首相が提唱した「いまの9条の1項、2項はそのまま」と「自衛隊を明記」の矛盾であり、むしろ2項削除派である。

 小池氏は憲法改正について聞くと「もっと大事なことがあるのに、すぐ憲法、憲法という政治はどうなの」とはぐらかしたりするが、基本的には改憲論者である。9月1日に開催された関東大震災の朝鮮人犠牲者追悼式への追悼文送付を取りやめたことをみても、リベラル派ではないだろう。

 だから、小池新党立ち上げを聞いた安倍首相は友好的な姿勢をみせたのだ。

 ランク内でみると、いまは政界を退いている橋下徹元大阪市長は「安倍首相に憲法改正を進めるよう尻をたたく人」というポジションにいた。

 というわけで、ポスト安倍に名前があがる面々で、「安倍首相より左」が明確なのは岸田文雄政調会長くらいで、多くは「安倍首相より右」という狭い領土でひしめき合っている。

 石破氏も小池氏も政権を奪取に向けた損得勘定という意味では、世間に誤解させておいた方が幅広い支持を得やすいかもしれない。うまくすると安倍首相より右も左もとれるからだ。小池氏が今回の衆院選で掲げる「寛容な改革保守」はその一環かもしれない。

 とはいえ、自身の政治信条と支持層にギャップがあると、のちのち困ることにならないだろうか。民進党では、前回の本欄で指摘したように、保守派の前原誠司氏が党分裂を避けたいリベラル派の支持も得た結果、どっちつかずの人になっている感がある。

 
 

大石格(おおいし・いたる)
 政治部記者、那覇支局長、政治部次長、ワシントン支局長としてさまざまな歴史的場面に立ち合ってきた。現在の担当は2面社説、コラム風見鶏など。2016年3~7月、電子版に「18歳からの政(まつりごと)入門」を連載した。1961年、東京生まれ。

 


 
カテゴリー:Diary

Copyright © incubator7. All rights reserved.