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毎月分配投信、17年ぶり資金流出超へ 再投資型シフト 低金利で収益悪化 元本取り崩す分配にも批判2017年12月4日

詐欺まがいの商品が売れなくなったのは良いことだ。森さんの功績だな。

2017/12/3 20:30日経web

 個人などのお金を専門家がまとめて運用する投資信託で、運用成果の分配金を毎月払い出す「毎月分配型」が苦戦している。2017年は17年ぶりに資金流出となりそうだ。かつては投信販売額の8割を占めたが、世界的な低金利で収益が悪化。投資家が払い込んだ元本を取り崩すなど、無理な分配方針を見直す動きも広がっている。資金は分配金を再投資に回す投信にシフトしている。

かつては投信販売額の8割を占めた「毎月分配型」だが…

かつては投信販売額の8割を占めた「毎月分配型」だが…

 投信評価会社の三菱アセット・ブレインズが投信の購入額から売却・償還額を差し引いた資金流出額を調べたところ、毎月分配型は今年1~10月に6252億円の流出超だった。11月以降も購入額を上回る売却・償還が続いているとみられる。

 毎月分配型は高齢者を中心に人気を集め、ピークの07年は9兆円近い流入超だった。代表格が「グローバル・ソブリン・オープン」で残高は一時5兆7000億円と、公募投信の8%を占めた。

 ただ、世界的な金融緩和で主な運用先の債券は投資妙味が低下。元本を取り崩して目先の分配金に回す投信も増え、金融庁が「長期的な資産形成につながらず顧客本位ではない」と批判していた。証券会社や銀行が販売を自粛するようになり、投信販売額に占める毎月分配型の比率は10月末時点で3割を割り込んだ。

 不動産投資信託(REIT)で運用する「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」など、分配金を下げる動きもある。

 一方、運用収益を再投資する「年1回決算型」の投信は今年1~10月までに1兆2400億円の流入超だった。日米欧の株高で「債券やREITから株式投信にシフトしている」(ドイチェ・アセット・マネジメントの藤原延介資産運用研究所長)という。好調な新興国経済に乗って「野村インド株投資」なども資金を集めている。

カテゴリー:Diary

バブルは姿を変える 「今回は違う」のワナ(藤田勉) 一橋大学大学院特任教授2017年12月4日

世界経済におけるバブルの歴史は長い。古くは17世紀のオランダのチューリップバブル、その後も幾多のバブルを経て、足元でもバブルの懸念が生じつつある。

 例えば、米国株(S&P500種)は2009年の安値を底に8年8カ月の上昇局面にあり、上昇率は3.8倍に達する(17年11月24日時点)。日本株(日経平均株価)の上昇も8年7カ月に及び、上昇率は3.2倍となっている。

 前回のコラム「バブルは10年に1度 歴史が語る崩壊の予兆」では歴史の教訓から、2020年前後にバブルのピークがくるとの予想を示したが、コラムを読んだ方から筆者に質問があった。

■バブルは崩壊して初めて分かる

 「バブルになるとわかっているのであれば、事前に対策を打って、バブルを起こさないようにすればいいのではないか」という趣旨だ。筆者も全く同感である。

 しかし、前回も述べたように、バブルの最中にそれを認識するのはほぼ不可能に近い。18年以上も米連邦準備理事会(FRB)議長の座にあったアラン・グリーンスパン氏は金融政策の運営について「マエストロ(巨匠)」と称され、卓越した手腕が高く評価された。

 IT(情報技術)バブル崩壊後の02年に同氏は「バブルは崩壊して、初めてバブルと分かる」という言葉を残した。そして、08年のリーマン・ショック後の議会証言で「これほどまでの大きな危機になるとはとても想像できなかった」と述べた。

 米経済学者のカーメン・ラインハート氏とケネス・ロゴフ氏の世界的なベストセラー『国家は破綻する―金融危機の800年』は、過去8世紀の歴史を振り返ると、リーマン・ショックは決して特別なものではないと指摘している。

 この本は、日本では「国家は破綻する」という題だが、原書は「今回は違う」(This Time is Different)である。その意味は以下の通りだ。

 危機後、人々は過去の失敗に学んだ。しかも、現在は金融システムが整備されている。だから、今回は違う(金融危機は起きない)――。

 しかし、現実には世界は大型の金融危機を繰り返している。この法則は21世紀の今も生きており、我々は00年にITバブル崩壊、08年にリーマン・ショックを経験した。

■変わるバブルの主役たち

 バブルを認識できない理由は数多いが、最大の要因は「バブルが姿を変えてやってくる」からである。歴史的に、一つとして同じパターンのバブルはない。バブルの主役は1980年代は日本の不動産と金融、90年代はIT、2000年代は米国の住宅――と、すべて異なる。

 それらは、その後二度と主役になっていない。いったん、バブルが崩壊するとその傷跡は大きく、容易には復活できない。毎回のパターンが大きく異なるので、バブルの繰り返しに気づきにくいのだ。

バブルを発生させる最大の要因の一つは、政治的な圧力である。一般に、中央銀行総裁は政治家によって任命される。歴史的に見ても政治的な圧力により、中央銀行の金融引き締めが遅れるケースが少なくない。

 例えば、米国ではバラク・オバマ前大統領(民主党)によって任命されたジャネット・イエレンFRB議長は、金融政策を順調に運営していたにもかかわらず、異例の4年という短期間で退任することになった。

 現在のドナルド・トランプ大統領(共和党)は、ジェローム・パウエル理事を後任に据えることとした。パウエル氏は金融緩和派といわれ、政権にとっては都合がいい。トランプ氏による政治的な圧力が高まる可能性がある。

■次のバブル生む金融緩和

 世界の中央銀行は大型の危機に対応して、過度な金融緩和を実施することが多い。その修正が遅れて、バブルは発生する。歴史的に、バブル崩壊後の極端な金融緩和とその長期化が、次のバブルの萌芽となった。今回もリーマン・ショック後の長期金融緩和がその条件に当てはまると考えられる。

 山が高ければ、谷は深い。バブル発生と崩壊は避けられないにしても、山の高さを抑制することによって、谷を浅くすることは可能だ。過度な金融緩和を持続すると、極端な株高が発生し、やがてそれはバブルに転化する。よって、歴史の教訓に学んでいる欧米の中央銀行は、すでに、過度な金融緩和修正に向かって動き始めている。

 日本では、黒田東彦日銀総裁による異次元の金融緩和が続いている。日銀は物価目標こそ達成できていないものの、経済再生という観点からは大成功を収めたといえる。

■日銀は緩和撤退ができない?

 日本の景気は好調であり、株価はバブル崩壊後の高値を更新した。にもかかわらず、日銀は大規模な緩和と年6兆円ものETF(株価指数連動型上場投資信託)購入を継続している。日銀はこれ以上「株式」を買う必要があるのだろうか。

 撤退はリーダーが決断しなければ実行できない。しかし、第2次世界大戦の例のように、日本は戦略的に撤退することが苦手だ。責任の所在が曖昧になりがちな日本の組織では、撤退の判断を下すことが難しい。

 筆者は今後も、異次元の金融緩和は続行されると予想する。これは日本株の大きな押し上げ要因になるであろう。ソフトバンクグループ、キーエンス、日本電産、村田製作所、ソニー、任天堂など人工知能(AI)関連株を相場の柱として、日経平均はバブルがピークとなる20年前後に3万円を目指すとみる。ただし、この水準からはリスク管理の重要性が高まる。「崩壊しないバブルはない」という言葉を忘れてはならない。

藤田勉
 一橋大学大学院国際企業戦略研究科特任教授、SBI大学院大学教授、シティグループ証券顧問。2010年まで日経ヴェリタスアナリストランキング日本株ストラテジスト部門5年連続1位。経済産業省企業価値研究会委員、内閣官房経済部市場動向研究会委員、北京大学日本研究センター特約研究員、慶応義塾大学講師を歴任。一橋大学大学院修了、博士(経営法)。1960年生まれ。
 

 

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トランプ米大統領は張り子の虎か2017年11月30日

 2017/11/29 18:43 日経web

 軍事力で劣る国が圧倒的に勝る国に挑む場合、最後は屈服させられるのが想像しやすい筋書きだ。北朝鮮が29日に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)は弾頭に核を搭載し、射程は首都ワシントンを収める可能性がある。前述の筋書きからはほど遠い展開だ。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長はトランプ米大統領を張り子の虎と踏んでいるのか。

米ホワイトハウスで開いた閣議で報道陣に語り掛けるトランプ大統領(20日)=UPI共同

米ホワイトハウスで開いた閣議で報道陣に語り掛けるトランプ大統領(20日)=UPI共同

 北朝鮮は午前3時18分ごろ、首都平壌近郊の平安南道・平城(ピョンソン)付近から東方向に1発の弾道ミサイルを発射した。950キロメートル飛行し、午前4時11分ごろに青森県から約250キロメートル西部の日本海に落下した。最高高度は4475キロメートルと過去最高。米メディアは射程は1万キロメートルを超える過去最長で、ワシントンも圏内と分析した。

 北朝鮮がミサイルを発射した日本時間の29日午前3時18分は、ワシントンを含む米東部時間では28日午後1時18分。ランチを終え、仕事に戻るころだ。トランプ氏が認識しやすい時間帯を選んだのは偶然ではないだろう。米国のテロ支援国家再指定に対抗する狙いだとしても、このまま発射を続ければ、来年中には核を弾頭に積めるミサイルの実用化が視野に入る。

 経済制裁となる対北朝鮮への石油輸出制限を巡る議論は中国やロシアの反対でなかなか進まない。25年間も動かなかった中国が急に態度を改めて北朝鮮を本気で説得するとは考えにくい。金委員長との会談見送りなど中国が派遣した特使への対応をみると、中国が説き伏せようとしても北朝鮮が言うことを聞く段階は過ぎてしまった感もある。

 一方で中国にしてもロシアにしてもトランプ氏が北朝鮮に軍事行動に出るのであれば、これまでとは違う対応を迫られる。中朝国境地帯は大きな被害が予想されるためだ。北朝鮮の核・ミサイル問題は結局のところ、トランプ氏が軍事行動に出るか否かの一点にかかっているともいえる。

 金委員長には、その核心である軍事行動までには、まだ距離があるとみているのか。それとも軍事行動はないと見切っているのか。

 トランプ氏の元側近で8月まで首席戦略官・上級顧問だったスティーブン・バノン氏はNHKテレビのインタビューで、トランプ氏に北朝鮮への軍事的な選択はあり得ないと進言したと認めた。

 ハイテン米戦略軍司令官は18日、カナダ東部で開いた国際安全保障フォーラムで、トランプ氏が核攻撃を命令しても違法と判断すれば従わずに別の選択肢を提案すると明らかにした。米CBSテレビが伝えた。

 核のボタンを押すかどうかは米軍最高司令官を兼務するトランプ氏に委ねられる。ハイテン氏はその命令に背く事があり得ると述べたのだ。北朝鮮の度重なるミサイル発射の背景には軍事行動について一枚岩とは言い難い米政府内の複雑な事情も影響している。

 軍事、経済の超大国として戦後の国際秩序づくりをけん引した米国の出方に関する読み間違えは、北朝鮮の崩壊と隣り合わせでもある。米軍や政府高官にとってワシントンが射程に入るかどうかは、米国の威信そのものにかかわる。入るとなれば、一気に緊迫のステージは上がる。

 最大の軍事力を率いるトランプ氏を張り子の虎かどうか試すようにもみえる金委員長。その挑発は世界が経験したことのない危険な局面に導こうとしている。

 (政治部次長 吉野直也)

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トランプ大統領の政権運営の本質は世襲経営者特有の“受け身”スタイル(特別寄稿)2017年11月30日

2017年11月30日 06:10

ホワイトハウスFacebookより:編集部

大統領選挙時から現在までのトランプ大統領の動向から同大統領の政権運営スタイルが明らかになってきました。その主な特徴としては、トランプ大統領は比較的容易な案件は自ら淡々とこなす一方、極めて難易度の高い問題については殆ど自らの意思を示すことはなく、周囲のキーパーソンに実質的に対応を委任してきているということです。

大統領制度という制度上の仕組みとして大統領が議会に対して重要案件について好き勝手にできないことは当然ですが、現在までのトランプ大統領の内政・外交面での手堅い政権運営について、大統領選挙時からトランプ大統領のリーダーシップ(?)で世界が破滅するかのような予測をしていた有識者らは拍子抜けしているのではないでしょうか。

トランプ大統領は難易度が相対的に低い案件については大統領令・大統領覚書を通じて次々と実行してきました。その政策的な実績は積み重なっており、エネルギー業界に代表される個別のセクターに属する関係者への恩恵は大きいものとなっています。

しかし、実際にタフな交渉が必要となる案件、つまりオバマケアの廃止・見直しに関しては、ポール・ライアン下院議長に一任して失敗したあと、再挑戦時にはペンス副大統領・マッコーネル上院院内総務に事実上の丸投げをして再度失敗しています。オバマケアの廃止・見直しなど重要案件は連邦議会(特に共和党内)が分裂状態であることから、事態収拾のためには大統領のリーダーシップが発揮されることを必要とされていましたが、トランプ大統領は最後まで自らイニシアティブを示そうとしているようには見えませんでした。

一方、活発な動きを見せている外交的なイニシアティブについても同様であり、中東版NATO構想や自由で開かれたインド太平洋戦略などは、いずれも従来からの同盟国であるサウジアラビアや日本が主導して推進している枠組みであり、トランプ大統領自らが描いた各地域における戦略展開とは言えないものです。イランや中国に敵対するサウジアラビアや日本に乗っかる形で大風呂敷を拡げて、それらの枠組みに乗ったふりをしながら経済的成果を果実として回収するという形になっています。北朝鮮をめぐる一連の困難な対応も日本側の枠組みを踏まえつつ、中国に北朝鮮への責任ある対応を求め続けてきました。

つまり、内政・外交いずれにおいても重要で難易度が高い案件に関しては、常時パートナーとなり得る人々や国々に任せてみる、というスタンスを取ることがトランプ政権の慣例となっています。オバマ大統領のように自らの責任と能力でできもしないことにコミットしない、という現実的なスタンスだと言えそうです。そして、同案件の遂行に失敗したパートナーについて容赦なく切り捨てることで、自らの政治責任に関するダメージを最小限に抑えつつ、次の話題にテーマを移していくことに長けているように見受けられます。

トランプ大統領の統治スタイルは世襲のオーナー経営者・政治家に良くあるタイプのものであり、トランプ大統領は実質的に一代で巨大企業グループを構築した人物ではあるものの、その父もクイーンズで財を築いた不動産開発業者でした。この手のタイプの人々は自分の周囲には無限に自分を利用しようとする人間が集まってくるため、それらに対して簡単に登用したり切ったりすることを最初から所与のものとして受け入れています。筆者はトランプ大統領も自らの出自、そして長いビジネス経験を通じて同様の経営スタイルが染みついているのではないかと推量します。

したがって、トランプ大統領の本質は「受け身」にあり、今後も周囲の状況を良く観察した上で自らの利益になりそうな側にBETすることを繰り返し、勝負に負けそうになると速やかに撤退してパートナーを更迭する形をとっていくことでしょう。そして、パートナーにBETして彼らの構想に乗っかる形で大言壮語を繰り返しながら、実際にはその中で細かく点数を積み上げていく賢い経営を実施していくことになります。したがって、「トランプ大統領が何をしたいのか分からない・一貫性がない」と頭でっかちな有識者らは論評せざるを得ないことになるわけですが、トランプ大統領は既に自らのやり方でやりたいことを実行していると言えるでしょう。

ポピュリズム批判に常にさらされ続けているトランプ大統領ですが、トランプ大統領自身は冷徹な経営者であり、その任期の中で確実に米国民にとって必要な果実が手元に残されていることになるでしょう。

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アラマバ州上院補欠選挙2017年11月30日

安田佐和子氏のブログより転記

共和党の地盤として知られるアラバマ州で、上院議員補欠選挙が12月12日に行われます。

4期連続、約20年にわたり上院議員を務めた共和党のジェフ・セッションズ氏の司法長官就任に伴う補欠選挙は、米国内で注目こそされ、日本人投資家にはあまり馴染みがありませんよね。しかし、今回は留意しておくべきでしょう。

補欠選挙では、アラバマ州最高裁判所の元判事で共和党候補のロイ・ムーア氏の勝利が有力視されていました。しかし11月9日、ワシントン・ポスト紙の報道によってムーア候補の優勢が崩れます。約40年前に14歳だった女性への“性的嫌がらせ”疑惑が浮上しただけでなく、追加で4人が名乗り出る異常事態に陥ってしまったのです。民主党のダグ・ジョーンズ候補に対する約10ポイント近くのリードは消え、一時は逆転を許す場面も。直近で支持率は回復傾向にあるものの、予断を許さない戦況に変わりありません。

11月28日までの支持率動向。

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(作成:My Big Apple NY)

折しも米国では大物映画プロデューサーをはじめ、性的嫌がらせ問題が次々に発覚中。♯Metooキャンペーンがソーシャルネットワークで席捲中であることは、お伝えした通りで、ムーア候補には逆風が吹き付けます。

性的嫌がらせ問題は別として、思い出して頂きたいのが共和党が確保する上院議席数です。100議席中、共和党は52議席を有するため、税制改革法案の成立に際し造反議員が3人になれば否決となります。記憶に新しい例が、医療保険制度改革法(オバマケア)の撤廃・代替案をめぐる採決です。こちらでご紹介した3人が反対票を投じ、廃案を余儀なくされました。

しかし、共和党のムーア候補が敗北すれば51議席に減ります。従って造反議員が2人出てくれば、税制改革法案はゲームオーバーとなってしまいます。

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(作成:My Big Apple NY)

アラバマ州当局によれば、補欠選挙結果は12月22日、遅くとも26日に正式発表される予定。いずれにしても年末休会中にあたるため、当選した候補が正式に上院議員に就任するのは2018年1月となります。

この時までに上下院で一本化された税制改革法案が上院で可決していれば、何の問題もありません。しかし、仮に1)上院での採決が年明けにずれ込み、2)アラバマ州上院議員補欠選挙で民主党候補が当選し、3)共和党上院で造反者が2人となれば、税制改革法案が否決の憂き目に遭うというわけです。

共和党内ではこうした懸念が渦巻くためか、主流派を中心にムーア氏の出馬辞退を望む声が聞かれています。2016年の大統領選に出馬したルビオ上院議員、オバマケア代替案の採決に反対を表明し否決に追い込んだマケイン上院議員やコリンズ上院議員など少なくありません。

予備選時点からムーア氏に悉く批判的だったマコーネル上院院内総務も、出馬辞退を求める一人です。マコーネル氏は、セッションズ氏の地元人気と知名度を称賛した上で、議員復活への道に期待を表明しています。セッションズ氏の名前が候補者名簿に記載されていなくとも、制度上は有権者が投票用紙に希望する人物の名前を記入し投票できる“記入投票”候補として、出馬が可能であるためです(ちなみに、2010年のアラバマ州上院議員選挙ではオバマケア代替案に反対したマコウスキー氏が記入投票で半世紀ぶりに当選)。さらにマコーネル氏はムーア氏が上院議員に就任した場合に備え、公聴会で倫理調査を行う意思を表明するほど、驚かされますね。

ただ、共和党内部と政権がムーア氏への対応で一致していません。コーニン院内幹事はアラバマ州の選挙結果次第との立場を採ります。トランプ大統領は11月21日、ムーア氏の疑惑に「彼は完全に否定している」と発言、出馬辞退を求める共和党議員と距離を置く状況。税制改革法案の成立を控えた選挙戦ながら、引き続き政権並びに共和党内部が一枚岩で結束できない実態があらためて浮き彫りとなっています。

(カバー写真:Facebook

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ドリーマ -柄谷行人2017年11月28日

柄谷行人なる人は、毎日新聞によれば思想家だそうだ。思想家とは歴史的事実を自己の色眼鏡で見て、ありもしない世迷い言を述べる人なのか?毎日新聞の記事を写しておこう。突っ込みどころは満載だが、二点だけ指摘しておこう。

1,吉田茂が憲法の改訂を拒否したことは事実であるが、その理由は単に経済発展を優先したからであって、吉田は経済力が復元したら憲法改定を考えていた。

2.軍隊を持たなければ侵略されない、ということは無い。この人は竹島がどういう状況下で侵略され、日本人が数千人も拉致られ負傷させられ、少なくない人が殺された、という事実を知らないのだろうか。ホリエモン並みの無知蒙昧だな。

ついでながらこの人は、無意識という言葉を独自の見解で作り変えて、無意識は教育で変えることができないなんて、素っ頓狂なことを述べている。彼は、古事記も今昔物語も平家物語も太平記も、何一つ読んでいないのだろう。古事記最大の英雄日本武尊がどれほど卑怯者だったかも知らないのだろう。これらは全て物語であって漫画かもしれないが、その時の日本人の意識及び無意識を反映しない訳はないだろう。この千数百年の間にどれほど日本人が変わってきたか、これらを見れば明白だ。加えて、このたった30数年で恐ろしいほど日本人の精神は変わってきている。柄谷という人は、60年以上日本人を見てきたのに、見えていないのだろうな。人は見たい物しか見えないし、特にこのタイプの人は、自分に似た人、少なくとも自分と同じ階層の人としか付き合っていないのだろう。僕などは、自分のせがれであっても異星人のように見える。

以下、毎日新聞の写し

10月の衆院選で与党の自民、公明両党に希望の党、日本維新の会を加えた「改憲勢力」が3分の2を上回る議席を獲得したことで、今後、国会での憲法改正論議が本格化しそうだ。焦点は平和憲法の代名詞となってきた9条。安倍晋三首相は自衛隊の存在を明記したいと考えている。私たちは9条の恩恵を受けてきたのか、それとも束縛されてきたのか。9条の存在意義を思想家の柄谷行人さん(76)に聞いた。【聞き手・南恵太、写真・宮本明登】

--自民党は衆院選で「9条への自衛隊明記」など憲法改正4項目を公約に掲げて勝利しました。今後、憲法改正が進むと見ますか。

 これまで自民党は「憲法9条はそのままにしておいて、自衛隊を認める」という「解釈改憲」でやってきました。衆院選に際して9条を変えると言ったのは安倍首相が初めてです。ただし、自衛隊を公認する条文を憲法に付け加えるだけだというわけです。しかし、衆院選で3分の2以上の議席を取っても、国民投票になると、ただではすみません。もちろん、安倍首相はそれを予期しているでしょう。「改憲ではない。加憲だ」という説明で国民投票を乗り切れると考えているようです。

 しかし、それによって、事実上の憲法改定ができるか。「国の交戦権はこれを認めない」という9条の条文が残る以上、「加憲」は今までの解釈改憲と同じようなものです。憲法上、自衛隊は海外で戦争をすることは許されません。軍事同盟の言い換えである集団的自衛権も現行憲法では認められません。このような状態を本当に変えたいのであれば、安倍首相は堂々と憲法の改定を主張すべきなのです。しかし、それはできません。もしそうしたら、国民投票で負けますから。

--なぜ、国民投票で改憲が否決されると思われるのですか。

 9条は日本人の意識の問題ではなく、無意識の問題だからです。無意識は潜在意識と同一視されていますが、違います。潜在意識は教育や宣伝によって操作することができます。無意識はオーストリアの精神分析学者、フロイト(1856~1939年)の言う「超自我」=1=だと考えるべきです。超自我は意識を統御するものです。9条は日本人の戦争経験から来たものですが、意識的な反省によるものではありません。従って、教育や宣伝で変えることはできません。もし、9条が意識的な反省によるものであったなら、ずっと前に放棄されたでしょう。

--9条が日本人の無意識の中に根付いているのはなぜですか。

 確かに9条は連合国軍総司令部(GHQ)に押し付けられたものです。当時、GHQのマッカーサー元帥は天皇制を維持しなければ日本で大きな反抗が起こると思っていました。(象徴天皇制と国民主権を規定した)憲法1条を制定するため、当時のソ連などに「日本は変わったのだ」という説得材料としての9条でした。

 しかし、9条がGHQに強制されたことと、日本人がそれを自主的に受け入れたことは矛盾しません。実際、GHQが憲法の改定を言ってきたのに当時の吉田茂首相はそれをしりぞけました。まず、外部の力による「戦争の断念」がありました。それが良心を生み出し、それが「戦争の断念」を一層求めたのです。その意味で9条は日本人による自主的な選択です。いわば「文化」です。

--日本の歴史の中に9条を生み出す土台があったのでしょうか。

 長い戦国時代の後、戦争を否定する徳川幕府体制が生まれ、国内だけでなく、東アジア一帯の平和が実現されました。「徳川の平和」と呼ばれています。武士は帯刀しましたが、刀は身分を表す象徴であり、武器ではなかったのです。徳川の文化こそが9条の精神を先取りした「先行形態」です。ところが、明治維新後に日本は徴兵制を始め、朝鮮半島を植民地化し、中国を侵略しました。9条が根ざしているのは、明治維新以後、日本人がやってきたことに対する無意識の悔恨です。

 付言すれば、憲法1条のルーツも徳川時代に始まっています。徳川家康は天皇を丁重に扱いました。天皇を否定したら、他の大名が天皇を担いで反乱を起こすに決まっていたからです。徳川は天皇を祭り上げて、政治から隔離した上で徳川幕府体制の中に位置付けました。それは戦後憲法における「象徴天皇」の先行形態だと言えます。

--現行憲法の1条と9条の関わりをどう見ますか。

 1条と9条には相互依存的な関係があります。現在の天皇、皇后は9条の庇護者(ひごしゃ)になっています。天皇は日本国家の「戦争責任」を自ら引き受けることによって、皇室を守ろうとしていると言えます。つまり、9条を守ることは1条を守ることにもなるのです。かつては「1条(天皇)のための9条(戦争放棄)」でしたが、現在では「9条のための1条」へと地位が逆転しています。

--9条が国際社会で果たしている役割は何でしょうか。

 9条にある「戦争放棄」は単なる放棄ではなく、国際社会に向けられた「贈与」と呼ぶべきものだと思います。贈与された方はどうするか。例えば、どこかの国が無防備の日本に攻め込んだり脅迫したりするなら、国際社会で糾弾されるでしょう。贈与によって、日本は無力になるわけではありません。それによって、国際世論を勝ち取ります。贈与の力は軍事力や経済力を超えるものです。

--北朝鮮情勢が緊迫する中、そうした考え方は「現実離れしている」と反論されそうです。

 現実には、自衛隊を持っている日本は9条を「実行」していません。だから、北朝鮮にも大きな脅威を与えています。しかし、9条を実行すれば状況は違ってきます。具体的に言えば、日本が国連総会で「9条を実行する」と表明することです。それは、第二次世界大戦の戦勝国が牛耳ってきた国連を変え、ドイツの哲学者、カント(1724~1804年)が提唱した「世界共和国」=2=の方向に国連を向かわせることにもなると思います。

聞いて一言

 押し付けられた憲法9条を日本国民が変えようとしなかったのはなぜだろう。戦争に対する国民の反省にその理由を求めるなら、戦争を知らない戦後世代が増えるにつれて9条支持は弱まるはずだが、そうはなっていない。柄谷さんは国民の無意識に主因を見いだし、「9条が強制されたことと、日本人がそれを自主的に受け入れたことは矛盾しない」と説明する。では、9条を受け入れた無意識を精神分析することはできるのか。論理的な結論を導き出すのは難しいかもしれないが、「9条を考える材料」が提供されている。


 ■ことば

1 超自我

 フロイトの精神分析理論の主要概念。良心や理想に照らして自我の活動を統制する精神構造の一つ。柄谷さんは「フロイトは両親や社会のような『外』から押し付けられたものではなく、自らの攻撃欲動が外に向けられた後、内向して形成されると考えた」と解釈している。

2 世界共和国

 カントが自著「永遠平和のために」で提唱した世界秩序構想。永遠平和を実現する方策として(1)共和制国家の樹立と維持(2)自由な諸国家による「平和連合」の制度化(3)「世界共和国」の形成--を挙げた。理念上は世界共和国が望ましいが、暴力や権力による強制なしには実現することが困難なため、「消極的な代替物」として諸国家連合が提示されている。構想は国際連盟の創設に影響を与えた。


 ■人物略歴

からたに・こうじん

 1941年兵庫県生まれ。東京大大学院修士課程修了後、69年文芸評論家としてデビュー。法政大教授、近畿大教授、コロンビア大客員教授などを歴任。近著に「憲法の無意識」(岩波新書)。

カテゴリー:Diary

トランプ大統領面会報告と緊迫する北朝鮮情勢32017年11月27日

メルマガより転記

◆あと何回核・ミサイル実験を成功させればいいのか

西岡 北朝鮮がいつになったらアメリカ本土まで届く核・ミサイルを持つのか。
あと1年かかるのか、数か月かという議論がよくあります。それは実はあまり正
確ではない。あと何回実験を成功させればいいのかです。

 「火星14」はロフテッド軌道では成功させましたが、まだ通常軌道では打っ
ていません。実は「火星12」というミサイルがあります。これはグアムに届き、
多分アラスカには届くのではないかと言われています。5月にロフテッド軌道で
打って成功しました。そして8月と9月に通常軌道で打ちました。それが日本を
飛び越えたのです。日本を飛び越えるというのは日本を狙ったものではなく、グ
アムやアラスカを狙うものです。それは成功しました。

 北朝鮮の「中央通信」や「労働新聞」を読んでいると、5月の「火星12」の
時は「試験発射」でしたが、8月と9月の「火星12」の発射は、「発射演習」
でした。試験が終わって、実戦配備されて演習しているのです。これは彼らが言っ
ていることで嘘の可能性もあるんですが、報道ではそうなっています。

 そして実際に「火星12」の9月15日の通常軌道での実験は成功しました。
だからグアム、アラスカには届きます。アラスカにアメリカのMD、ミサイル防衛
システムがあります。人はあまり住んでいませんが、MDを狙えるという意味があ
ります。またアラスカにもグアムにも米軍基地があります。

 着々と力をつけている。つまり、どんどん車は接近してきている。ではあと何
回実験をすればということですが、様々な変数があり、私も軍事の専門家ではな
いのでかなり大ざっぱな言い方です。それは分かりやすく説明するためで、拉致
問題を考えるためにも必要なので大ざっぱに言います。

◆広島型の10倍の威力の核実験を成功させた

 まず核実験について言うと、160キロトンを成功させましたが、多分7回目
が必要なのではないか。小型化がまだできていないのではないか。小型化の水爆
実験があと1回以上成功する必要がある。ミサイルは、「火星12」はロフテッ
ド軌道で1回やって、通常軌道を2回やって成功させ、今実戦配備されている。

 「火星14」はロフテッド軌道を2回しかやっていない。通常軌道での実験が
必要です。1万キロ飛ばす。ただ、ロサンゼルス沖なんかに落としたらアメリカ
を刺激しますから、多分グアムとハワイの間くらいで何もないところに向けて1
万キロ飛ばすのではないか。

 それを10月、11月にやるのかなと思っていたんですが、やっていない。やっ
てない間は、いくら時間が経っても、アメリカまで届く核・ミサイルは完成しな
いわけです。やって失敗するかもそれない。だから何か月とか何年というのはか
なり大ざっぱな言い方で、正確に言うにはあと何回実験すれば成功するかと見た
方がいい。

◆アメリカ全土を攻撃する「火星13」はまだできていない

 「火星14」の通常軌道での実験が絶対必要です。「火星14」はロフテッド
軌道で2回実験をして成功していますから、技術的にはいつでも実験できるはず
なのです。それを今やっていないということです。

 それからアメリカを本当に攻撃するのだったら、ニューヨークやワシントンま
で届くものがほしいんです。「火星14」は西海岸までです。実は「火星13」
も開発しています。「火星13」は前から開発していたんですが、まだ実験する
段階に至っていなくて、「火星14」を先に実験した。

 色々な説があるんですが、有力な説は、「火星13」は固体燃料を使うという
ものです。北朝鮮のミサイルの主流は液体燃料です。液体燃料は不安定ですから
入れっぱなしにはできない。撃つ前に入れなければならない。入れる手間がかか
るから、「撃て」と言ってもすぐには撃てない。しかし、固体燃料は入れっぱな
しでいい。すぐ撃てる。その点で脅威が高まるわけです。

 でもまだそれができていないのではないか。「火星13」が軍事パレードに出
てきたりはしたんですが、それも完成させ、ロフテッド軌道で撃ち、通常軌道で
撃つことが必要です。

◆まだ複数回のミサイル実験が必要

 それから、北朝鮮は潜水艦発射弾道ミサイルを持とうとしている。SLBMです。
最近のニュースで、今新浦で大型のミサイルが積める新しい潜水艦を作っている
という映像が流れました。

 潜水艦発射弾道ミサイルは、「北極星3号」です。これを持ちたい。絵は公開
されています。開発しているのは間違いない。しかし、一度も実験していません。

 そこでミサイルではまず、「火星14」の通常軌道での実験をする必要があり、
これで米西海岸が射程に入る。東海岸も射程に入れるためには、「火星13」。
あるいは潜水艦の「北極星3号」なら、近くまで行って撃てるので距離がかせげ
る。これも実験が必要です。

 ロフテッド軌道で撃ってから通常軌道で撃つ実験が必要ですので、複数回の発
射実験を成功させる必要がある。特に固体燃料での長距離の弾道ミサイルを持て
るかどうか。「火星13」がまだ完成していないということは、彼らは固体燃料
の技術をそれほど完全にマスターしているわけではないように見える。しかし、
(チキンレースをしている)米朝はどんどん近づいてきている。

 しかし、9月15日に「火星12」を撃った後、ミサイル発射も核実験も止まっ
ています。本来なら「火星14」は撃てるはずです。「火星13」はまだ実験す
るほどの技術に至っていないかもしれない。あるいは水爆の小型化はまだできて
いないかもしれない。今やらない理由は、技術がまだ追いついておらず、完成し
ていないとも考えられるわけです。

 開発する立場からすると「火星14」は撃てるはずですが、政治的に抑えてい
るというのが今の状況です。

◆なぜ9月15日以降軍事挑発が止まったのか

 専門家の観察ポイントは、なぜ9月15日以降軍事挑発が止まったのかです。
去年もミサイルを十数回撃ちました。今年もずっと撃ってきた。着々と開発をす
すめてきたわけです。それなのになぜ今やめているのか。やめているということ
は開発が止まっているということです。もちろん、設計はしているし、色々なこ
とをやっていると思いますが、目に見えることはまだできていない。

 ここで技術的な壁があって乗り越えられないのなら、1年経っても乗り越えら
れないわけです。しかし、北朝鮮が言うように小型化が成功していれば、西海岸
まで撃てる直前には来ている。当然日本には撃てる。沖縄もグアムも射程に入っ
ているという状況です。

 もちろん日本が射程に入っているということは日本にとって重大な問題ですが、
日本にとってもアメリカ本土が射程に入るかどうかが実は重要な問題です。とい
うのは、日本はアメリカの核の傘で守られているわけです。

 北朝鮮が日本に核攻撃をしたらアメリカは同盟国として北を核で報復する。拡
大抑止と言われています。こういうことで力の均衡をはかっているわけです。し
かし、北朝鮮がアメリカ本土まで届く核・ミサイルを持ってしまったら、日本が
攻撃された時、アメリカが報復したら、今度は北朝鮮がアメリカ本土を攻撃する
おそれが出てくる。その場合、日本を守るためにアメリカが自国の都市を犠牲に
するだろうかという疑問が生まれます。

 フランスのド・ゴール大統領は、ソ連がアメリカ本土まで届く大陸間弾道弾を
持った時に、同じ疑問を提起して独自の核武装をした。一度NATOから出て、独自
にやったわけです。

 イギリスはアメリカとの同盟の中でアメリカを説得して独自の核を持った。原
子力潜水艦を持って、原子力潜水艦が発射できる核を持った。潜水艦は水中にい
ますから、潜水艦に核攻撃はできない。フランスやイギリスが荒廃してやられて
しまっても報復できる。アメリカが報復しなくても、潜水艦の核は報復のためだ
けに持っているわけですから。

 だから安心だ、と。相手は報復されることが分かっているので攻撃してこない
だろうと。第二撃、反撃用に限定したものですが、そういう議論が日本でも起き
ざるを得なくなる。その直前まで今来ているのです。

◆ほとんど輸出ができなくなった

 アメリカはまず、国連による経済制裁を主導した。安保理決議の「すべての手
段を使って」というところまでいっていないのは、まだやるべきことがあるとい
うことで、経済制裁をかけている。

 これまでの経済制裁はシンボル的な意味が強く、それほどダメージはなかった
のですが、7月の2回のミサイル発射に対して8月に経済制裁がかかった。9月
の核実験に対して1週間後に制裁をかけました。

 この2つの制裁を合わせると、北朝鮮の2016年の輸出の合計約28億ドル
のうち、23億ドルくらいがなくなる。石炭と鉄鉱石と、水産物と衣料品を北朝
鮮から買うことを禁止しました。2016年にはそれらで23億ドルくらい稼い
でいたが、もうその収入はなくなる。

 北の貿易相手の9割は中国ですから、主として中国が買っていたので、中国や
ルールを守ればという前提ですが、今のところ守っているようです。その結果、
北朝鮮では外貨収入の8割5分ぐらいがなくなる。

 石油製品、ガソリンなどの輸入については、3割カット。アメリカは全面禁輸
を求めたんですが、中国とロシアの反対で3割カットになった。一定の影響はあ
る。ガソリンの闇市の値段が上がっています。

 また海外に6万人くらいの労働者がいて5億ドル送金しています。外貨で給料
を貰いますがそれはほとんど召し上げて内貨で払ったりしています。この労働者
についても海外で雇うことを禁止したかったのですが、そこまではいかなくて、
新規契約を禁止しました。

 だいたい契約は2年くらいですから、あと2年経つと全部終わりになる。新規
は受け入れないから、ほとんどなくなる。外貨収入を断つことを目的とした制裁
は、じわじわと効いてくる。

 それが効くまえにアメリカの本土まで届く核・ミサイルを持ちたいわけです。
だからできる限りの核・ミサイル実験をしてきたわけです。核実験は去年から今
年にかけて3回もやっている。制裁など関係なくどんどんやっているということ
ですが、制裁が一定程度効いてくるだろうということです。

 従って金正恩としては、実験をしなければアメリカまで届く物を持てませんか
ら実験しなければならない。実験をすると、残っている石油の禁輸、海外労働者
の全面帰国となる。それでも実験をすると、「すべての手段を使ってやめさせる」
という決議が通るかもしれない。

 その決議が通りとトランプ大統領は実際に軍事行動を行うための政治的負担が
なくなる。実験をしないと完成しない。そういうにらみ合いになっている。

◆アメリカは戦略爆撃機を北方限界線を越えて飛ばした

 特に私が注目しているのは、B1Bという戦略爆撃機です。これは世界最強の戦
略爆撃機と言われていて、今年に入ってから11月初めまでに20回飛ばしてい
る。これは惠谷治さんの調査によるものですが、アメリカは全部発表していませ
ん。

 北朝鮮は単にB1Bが飛んできたと発表します。それで分かったりするんですが、
20回も飛んでいっている。B1Bには61トンくらいのミサイルや爆弾が積める。
それがいつも2機で来ます。グアムから2時間で来れます。ある時は韓国の演習
場で爆撃の訓練をやって帰った。日本の航空自衛隊が途中を援護する。韓国空軍
が一緒に援護する。そういうことをやっては帰る。

 B1Bは去年の8月にグアムに配備された。それまでいなかったんです。北が核
・ミサイル実験をするので、去年の実験の後に持ってきた。今年9月23日の深
夜から24日にかけて、これまでにないことをした。

 38度線が休戦ラインになっていますが、海の休戦ラインもあります。これ以
上韓国の軍艦も北の軍艦も来ない。韓国や米軍の軍艦が行かないということで北
方限界線と呼ばれている。NLLと言っています。

 それは海にひかれたラインですが、その北方限界線を越えてBIBが北朝鮮の沖
まで飛んでいきました。これは20回の中で初めてです。元山という北朝鮮の東
の大きな都市の近くまで行って、演習して帰って来たということをアメリカ軍が
発表したんです。

 実はその時、北朝鮮のレーダー波をBIBは受けなかった。普通だと北方限界線
を越えてきたらスクランブルをかけなければならないのですが来なかった。その
ことも発表しました。

いつでもアメリカは金正恩を殺すことができることを示したBIB

 私が最近聞いたことによると、平壌ではパニックになった。「なんで分からな
なかったのだ」と。金正恩が防空司令部に、「どうなっているのか調べろ」と言っ
たら、施設が古すぎてBIBは捕まえられない。BIBは本当のステレスではないんで
すが、それに近い。そして積める量が一番多い。バンカーバスターという地下の
基地まで破壊できる爆弾等を持っている。

 まさに金正恩がいる地下施設を攻撃できる、いわゆる斬首作戦に使われると思
われる飛行機がを北方限界線を越えて飛んできたのに、捕まえられなかった。そ
れを極秘にしているのに、流言飛語がどんどん飛んだ。「もう平壌の上空まで来
たらしい」とか「あれは60トンも積めるらしい」とか。これは正しい情報です。

 「あれが来たら核兵器を4、5発持っていてもだめだ」、「うちの国は亡びる」、
「金正恩だけ殺してくれればいいのに」とか色々噂が回っているそうです。それ
で国家保衛部がその噂を広めた人間を今捜査しているけどなかなか捕まらない状
況だと聞きました。

 つまり、いつでもアメリカは金正恩を殺すことができるという軍事演習をや
た。レーダーにも引っかからなかった。しかしこれはまだ、心理戦の段階です。
本当に戦争をする気だったら、レーダーに引っかからなかったことを発表しませ
ん。相手の弱点ですから、こっちにとっては貴重な軍事情報なんです。

 それを教えたら何か補完しようとします。それを教えるというのは、まだ本当
に戦争をする段階にはなっていなくて、心理的圧迫を加える段階です。だから心
理戦なんです。本当に戦争をするときには静かにやります。今のように、トラン
プ大統領が「滅ぼすぞ」とか言わないで突然やる。でも心理戦の段階だからやっ
たと言った。そしたら向こうでパニックが起きた。

◆アメリカの心理戦が効いているかも

 アメリカは繰り返し、「核兵器をやめるという前提なら話し合いに応じる」と
言っているわけです。習近平にもそういうことを言って、習近平もそれでいいと
言っている。習近平は特使を派遣しましたが、金正恩は会わなかった。核兵器を
やめるという交渉はまだ始まる状況ではないようです。

 水面下で米朝接触は色々やっているようです。接触をして互いに腹の内を探り
合っていますが、金正恩が今核をやめるということを言ってはいない。アメリカ
は核をやめさせることを前提とした交渉しかしないと言っている。

 ある段階に来て、「アメリカまで届くミサイルを持たせないということでいい」
という裏交渉が成立するかもしれないと言われていますし、「北朝鮮が何発核を
持ってもアメリカの安全保障には影響がない」という人もいるし、アメリカの中
でも議論がたくさんありますが、今のところトランプ大統領は公式には、「核を
やめさせる」と言っていて、北朝鮮が、「アメリカに届く核・ミサイルだけは開
発を中止する」と言ったとしても、北朝鮮はいつも嘘をつきますから、口で言っ
たことを信用できないわけです。検証しなければならない。

 アメリカの保守派の中には、「中国が北を占領して中国が保証してくれるなら、
北朝鮮地域を中国に渡してもいい」という議論もありますが、金正恩が「やめま
す」と口で言ったことを信用しようという議論はほとんどないです。

 検証の問題が難しく、今はにらみ合いが続いていますが、先ほど言った、なぜ
9月15日から風圧がとまっているのか。彼らは実験する必要がある。「火星1
4」を通常軌道で撃ちたいはずなのに、トランプ大統領が国連演説で、「北朝鮮
という国はなくなる」と言ったら、「最高度の報復をする」と金正恩の名前で生
命まで出しました。

 「太平洋上で核実験する」と言っただけで、何もできないのは、9月23~2
4日のことがあった後のことではないか。心理戦が効いているのかもしれない。

 もしかしたら来週にでも撃つかも分かりません。あまり断定的なことは言えま
せんが、少なくとも平壌がパニック状態になっていることは事実で、金正恩の近
くにいる人間は、「このまま行ったらアメリカのバンカーバスターで一緒に殺さ
れるのだったら、金正恩だけを差し出せばいいのか」、「中国もそれを支持して
いる」ということを内部で考えさせるための心理戦なのです。

◆内部矛盾を高めるのも心理戦

 今日の報道では、金元弘という元保衛部長と黄炳瑞という軍の総政治局長が、
組織指導部によって処罰を受けたそうです。韓国の国会で韓国の情報機関が報告
したという報道がありました。黄炳瑞という男はもともと組織指導部にいたんで
す。組織指導部の第一副部長だった。

 今北朝鮮の権力は、張成沢が処刑され、金元弘保衛部長が解任されて、今軍の
総政治局のナンバー2になったんですが、それを主導したのは組織指導部なんで
す。組織指導部全盛時代なのに、今度は組織指導部から軍に派遣された黄炳瑞が
組織指導部によって処罰を受けた。

 組織指導部の中に権力争いが起きたとも思えるような情報なんです。それと心
理戦が何か影響があるかどうか。あるいは経済制裁で外貨がなくなってくる。幹
部たちに対するガソリンの配給も減っている。そういうことの影響が何かあるの
か。もうちょっと様子を見ないとよく分かりませんが、内部矛盾を高めることを
目標に今心理戦をやっているという段階です。

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立憲民主党・枝野氏のデタラメな立憲主義を糾弾2017年11月22日

枝野氏の理屈は、「上位の法に反する下位の法は全く認めない」というものか。
そうすると、彼のリベラルな主張の多くは認められないことになる。選択的夫婦別姓も合憲であると最高裁が判断したのだから、彼は、かような主張はできないことになるはずだが、平気でしている。つまりは彼の合憲違憲理論は、ご都合主義に過ぎないということか。
以下写し。
 
2017年11月21日 11:30
立憲民主党の枝野幸男代表が20日、衆院本会議で代表質問に立った。枝野氏は、「(憲法違反の)安保法制を前提としながら自衛隊を憲法に明記したら、立憲主義違反を事後的に追認することになる」という珍妙な論陣を張った。
もし、このような議論がまかり通るとしたら、私学助成については、憲法違反という解釈もあるので、仮に憲法改正のおりに、疑いがないように措置するとか、同性婚とか外国人地方参政権など現行憲法では合憲か疑問がある制度を認める法律をつくって、あとで、憲法改正で手当てするとかいうのもダメだということだ。

また、憲法と法律の関係でそういうことなら、法律に違反する可能性がある政令等や条例があったとして、その疑問を解消するために法律を改正して争いがないようにするのもダメらしい。

下位の法令が上位の法令に違反するのでないかという疑念があれば、速やかに手当をするというのが好ましいと法律家として私も理解してきたし、そう教えられもしてきたが、枝野弁護士の見解は正反対らしい。

また、彼のいう立憲主義は、なんとも、奇異な点が多々ある。
憲法はそれに反する法令を排除するものであるが、すべての政策が、憲法をよりよく実現するように樹立されるべきものだとまで要求するものとは思えない。

それはイスラム原理主義みたいな考え方だ。経済政策にせよ、防衛政策にせよ、複数の勧考え方のどちらが憲法の精神に忠実かで適否を議論でもしろというのか?それはもはや憲法カルトだ。

それから、憲法の柔軟な解釈は、現行憲法の厳しい改正要件から必要とされるという視点も必要だ。どこの国でも憲法は普通の法律より厳しい改正要件がかけられる。しかし、そのときに、つねに問題になるのは、そのことが国民の意思と違う法律や政策を強いることをどう正当化するかということだ。

特に日本国憲法は、押しつけ憲法でないかという疑念がある。私は基本的にはその議論に与しない。その理由のひとつは、嫌なら憲法改正すればいいからだ。ところが、現行憲法の改正規定は、国民の意思が改正にあっても、容易に改正が出来ない。

となると、GHQは憲法を強い圧力で受け入れるようにしただけでなく。それを変更することすら国民の通常の意思でできないようにしたということになってしまう。

そうなると、現行憲法の妥当性は著しく低いことになるのだが、それを緩和しているのは、解釈についてある程度の柔軟性が存在することだと思う。

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米朝交戦なら99円、水面下の円高論2017年11月22日

 トランプ米大統領があらためて北朝鮮を「テロ支援国家」と認定したが、市場は反応薄だ。市場の不安を示す米国株のVIX(変動性指数)も、11月に入り一時は13台まで急上昇する局面もあったが、昨日は急落。10の大台を割り込んでいる。有事に買われる金市場も「音なし」の構えだ。

 とはいえ、米朝交戦リスクは市場関係者の大半が「あり得ない」とするが、「完全否定」もできかねる。板門店での北朝鮮亡命兵射撃事件などは、偶発的戦闘リスクを想起させる。

 欧州では、水面下で万一の場合に自国民を韓国から日本経由で脱出させる準備中との事例も指摘される。市場の水面下でも、米朝交戦リスクは「ライブ」である。

 トランプ大統領の新たな経済制裁に対して、北朝鮮が新たな挑発行動に出るとの警戒感も根強い。具体的には金正日氏の命日にあたる12月17日と金正恩朝鮮人民軍最高司令官就任記念日の12月30日が新たなミサイル発射の「要注意日」として市場では意識されている。

 欧米市場はクリスマス休暇前後の日程なので、現在日本株買いの第2波に乗っているヘッジファンドの間でも、休暇中まで日本株をロング(買い持ち)ポジションで持ち続けることの不安感が払しょくできない。

 外国為替市場では米朝交戦で円高か円安かの議論が飛び交ってきてきたが、結局「円高」説がヘッジファンドの間では「主流派」になりつつある。そもそも「パウエル米連邦準備理事会(FRB)新議長体制下でも、低インフレ環境では利上げペースは緩やか」との見方により、市場の潮流がドル安・円高に振れている。北朝鮮リスクも、ことさらに円高を正当化する材料として挙げられやすい。ここまで円売りポジションを膨らませてきた通貨投機筋にとっても、円買い戻しの格好の理由づけになる。

 想定されるプログラム売買による「有事の円買い」発動も、半年前よりはその規模が大きくなったといえよう。何しろ瞬時に突発的に生じるテールリスクゆえ、ひとたび起これば、考える余裕などはない。ほとんどの市場参加者が傍観する薄商いの中で一部のヘッジファンドが円を買う、という事態になれば、ボラティリティーも当然高まる。105円程度の円高が予測としては無難な線だが、全く前例なきことゆえ、99円という数字を絵空事として切って捨てることもできない。この不透明感の強い市場環境こそ投機筋にとっては草刈り場となる。

 ただし、極端な円高が維持されるとの見方は極めて少ない。それゆえ「噂で買ってニュースで売る」との常とう手段で、今のうちから円買いの「仕込み」に動く投機筋の事例もある。もし本当に99円になれば、即、利益確定の円売りに動くもくろみが透ける。年内最後の投機マネーによる「急ぎ働き」に市場が揺れるシナリオに対する心の準備も怠れない状況である。

豊島逸夫(としま・いつお)

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セブン、1000店にシェア自転車5000台 ソフトバンクと連携、18年度2017年11月21日

2017/11/20 18:00 日経web

 セブン―イレブン・ジャパンはソフトバンクと組み、コンビニエンスストアをシェア自転車の貸し出しや返却の拠点にする。月内にさいたま市内の9店で始め、エリアを順次拡大する。2018年度末までに首都圏や地方都市の1000店で5000台を設置する計画で、来店客数の増加につなげる。セブンが全国に拠点を設けて利便性が高まれば、シェア自転車の普及に弾みがつきそうだ。

21日からソフトバンクと組んで店舗をシェア自転車の拠点にする(さいたま市内の店舗)

 ソフトバンクと子会社のオープンストリート(東京・港)が共同で手掛けるシェア自転車サービス「ハローサイクリング」と連携する。利用者は会員登録をして、スマートフォンなどから利用したい場所付近の駐輪場を検索し、利用の予約をする。「スイカ」や「パスモ」など交通系のICカードを登録すれば、それぞれのカードを解錠機にかざせば、事前予約なしですぐ利用することができる。

 料金は地域や利用時間によって異なるが、15分60円がメインだ。登録したクレジットカードで決済し、店頭などでの支払いは不要。自転車は借りた場所と違う拠点に返却することもできる。

 セブン側は店舗敷地内の駐輪スペースを提供する。まずさいたま市内の9店で始め、18年春めどに川崎市と横浜市に展開し、18年度中に首都圏や全国の主要都市1000店で5000台の拠点を設ける。

 セブンは現在、NTTドコモ傘下のドコモ・バイクシェア(東京・港)と組んで都内など32店でシェア自転車を約150台設置している。ソフトバンクとの連携後も、ドコモの拠点を設けるエリアのサービスは続ける。

 ドコモと組んで拠点を設けたコンビニは、近隣エリアの店舗に比べて来店客数が2%程度高く推移しているという。セブンでは10月まで4カ月連続で既存店の来店客数が前年を下回った。店舗をシェアの拠点とすることで自転車の貸し出しや返却のついでに立ち寄る利用者が増えることを見込む。

 シェア自転車は好きな場所で乗り降りができる手軽さが観光客やオフィス街の会社員などに支持を得る。企業の参入も相次ぎ、中国の自転車シェアサービス大手、摩拝単車(モバイク)は8月に日本市場に参入した。フリーマーケットアプリ大手のメルカリ(東京・港)も早ければ18年初めにも自転車シェアリング事業に参入する考えだ。

 ただ日本では駅前などの放置自転車の増加を防ぎたい地方自治体と協力してサービスを提供する形がメインだ。拠点が多いほど利用者の利便性は高まるが、自治体との連携交渉がサービス拡大のネックにもなる。セブンとソフトバンクが組むことで拠点が大幅に増えれば、シェア自転車の利用者層の拡大が見込めそうだ。

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