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北朝鮮6回目の核実験;面子を潰された米中首脳2017年9月6日

http://yusukenakamura.hatenablog.com/
より
 
2017年09月05日 16:00

トランプ氏の邸宅を訪問した当時の習氏(トランプ氏Facebook:編集部)

ついにと言うか、やっぱりと言うか、北朝鮮は核実験を行った。水素爆弾の可能性が高い。10日ほど前、トランプ大統領は「われわれは金正恩をレスペクトしているし、彼らもわれわれをリスペクトしている」とスピーチで述べた。ホンマかいなと思ったが、やっぱり、全くの空想で北朝鮮は米国を馬鹿にして挑発を続けている。米中会談後、中国に期待する発言を続けていたが、中国が本気なら、こんな状況にはなっていないはずだという理解に欠けているのではないか?

トランプ大統領は、中国に期待し続けているようだが、その根拠が見えてこない。日本は、北朝鮮の発射したミサイルが、北海道上空を通過するのを黙って見過ごす状況で、完全になめられている。もし、ミサイルのトラブルで日本の領土に落下していたら、どうすべきなのか、それをはっきりさせておくのが、危機管理ではないのか?

かの国は、何十年に渡って国際社会を欺き続け、とうとう核保有国になってしまったのだ。外交努力が空を切り続けてきた結果だ。核放棄することを望むというような甘い幻想から覚める時なのだ。もし、北朝鮮が核爆弾をもってして、日本を脅してきたらどうするのだ。北朝鮮の漁船が日本の経済水域で操業しても、「僕ちゃん、核爆弾が怖いから、好きにして」と黙って見過ごすのか!各新聞社の回答を聞きたいものだ。そんな事が起こるはずがないという、夢見る夢子ちゃんのような甘い見通しなど、もうたくさんだ。力には力という抑止力が必要なのだ。かつての冷戦がそれを証明しているのではないのか。

それに加え、東京では某新聞社の記者が、官房長官に、まるで北朝鮮の手先かと思えるような質問「(米国と韓国に)金正恩・朝鮮労働党委員長の要求に応えるように、冷静に対応するように政府として働きかけているか」をしたと報道されていた。この新聞社はどんな思想を持っているのか、信じがたいものがある。これまでの歴史的背景を知っていても、この相手を盲目的に信じることができるこの記者の純粋さは驚嘆に値する!?

核兵器を含め、戦争に対する備えなど、なくて済めば、いいに決まっている。しかし、警察がいなければ悪人がはびこるように、悪に対する備えは絶対的に不可欠なものだ。国と国の関係でも同じだ。軍備がなければ、そして、抑止力がなければ、領土と国民の生命は、悪の心を持った国によって脅かされる。それが眼前に迫っているのに、危機を煽ると政権を攻撃するのは私には信じがたい。

こんな当たり前のことを前提に備えをどうするのかを議論ができない日本と言う国は、世界的に見ても稀有な国だ。「戦争は嫌だ」と誰でもそう思う。しかし、今の東アジアの現状を見ても、なおかつ、「軍備を持てば戦争につながる」との短絡的な考えを捨てきれないのは、やはり、戦後70年あまりの平和ボケの後遺症だと思う。トランプ大統領が、次の手をどう打つのか。目を逸らしてはならない。すぐに、戦火が開かれるかもしれないのだ。

カテゴリー:Diary

都市の農地、税優遇で維持 企業に貸しやすく2017年9月6日

2017/9/6 1:23日経web

 農林水産省と国土交通省は、都市部の農地「生産緑地」を維持するための対策に乗り出す。地主の相続税を猶予したり、硬直的な土地の貸し借りの仕組みを柔軟にしたりして、企業やNPOが借りやすくする。市民農園などの形で活用を促す狙いだ。生産緑地の多くは2022年に期間満了を迎え、宅地転用が加速する恐れがある。東京などでは今後、緑地の保全が課題になる。

都市の緑を守るとともに宅地転用による住宅市況の悪化を防ぐ(東京都練馬区)
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都市の緑を守るとともに宅地転用による住宅市況の悪化を防ぐ(東京都練馬区)

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 現在の生産緑地は1992年、都市部に農地を残す目的で導入。地主には30年にわたる税優遇を認めるかわりに、営農を義務付ける。全国には約1万3千ヘクタールあり、東京都で約3200ヘクタールを占める。高齢化に伴う代替わりで徐々に売却するケースが増えている。22年には全体の約8割の農地が優遇期間である30年の期限を迎える。

 期限切れの際、地主は利用を10年延長するか、市区町村に農地の買い取りを求めるか選べる。だが、営農をあきらめる人が増えれば、一気に宅地化が進む可能性がある。住宅価格の急落など、東京などには「2022年問題」として懸念する声がある。農水省などは生産緑地の維持で影響を和らげる。

 両省が力を入れるのは生産緑地の貸借。地主自ら耕作しなくても、企業やNPOに農地を貸し出せば相続税の納税猶予の対象とする。これまでは貸借への国の支援がなく、代替わりで営農をやめた場合は土地を売るしかなかった。15年の都市部の市民農園数は約3360件と9年前の3割増。借り手のニーズは強く、都会の飲食店に新鮮な野菜を届けるといったサービスの広がりも期待できる。

 農地の貸し借りに不安を抱く地主への対策も講じる。農地法は地主が貸借期間満了前に「更新しない」と通知しなければ、自動的に貸し借りが続く。借り手の耕作権を保護するためだが、「農地を貸すと返ってこない」と地主がためらう一因となっている。生産緑地の貸借に限り、この法解釈の適用外とする。

 土地をさらに借りやすくする仕組みも設ける。農地を借りる場合、農業委員会の承認が必要になるが、生産緑地については、市区町村の承認を得られれば土地を借りられるようにする。

 政府は昨年、「都市農業振興基本計画」を初めてまとめた。計画では都市農業について、農産物の供給だけでなく、農作業体験の場や災害時の避難所としても使え、良好な景観を生む機能があると評価した。都市部の農地は全農地面積の2%しかないが、大消費地に近く、販売額ベースでは全国の約1割を占める。

 農水省などは早ければ秋の臨時国会に関連法案を提出し、年末の政府・与党による税制改正論議で必要な協議を求める。

カテゴリー:Diary

物価基調示す指数 急上昇 利上げ観測で円安進行も2017年8月31日

 米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ観測が盛り上がらない。景気回復や雇用改善は続いているにもかかわらず、肝心の物価上昇が鈍いままだからだ。毎月公表する物価統計の結果に市場は一喜一憂し、円高にも円安にも大きく振れにくい展開が続いている。本当にインフレが加速する可能性は低いのか。

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 「最近の低インフレは後に上方修正される可能性が高い」――。ダラス連銀が発表した論文が市場で話題になっている。FRBが物価の動きを判断する上で重視する個人消費支出(PCE)物価指数について、速報値が実際より低く出る傾向を指摘した。最近の低インフレを巡る論争に一石を投じる内容だ。

 物価の動きを示す統計はいくつかある。まずPCE物価指数は名目の個人消費支出をインフレを考慮した実質値で割って算出する。変動率がプラスなら物価上昇を示し、FRBはこの前年同月比の伸び率を2%程度にする目標を掲げる。

 一方、ここ数カ月にわたって注目されているのが消費者物価指数(CPI)だ。衣料品や携帯通信サービスなど品目ごとに物価の動きを捉えられる。PCEの方が物価の動きを広く把握できるため実態に近いとされるが、「CPIは発表の時期が早いため市場での注目度は高い」(三井住友アセットマネジメントの市川雅浩氏)。

 7月のCPIの前月比上昇率は0.1%となり、市場予想の0.2%を下回った。「今後の利上げペースは緩やかになる」との市場の見方を強めた理由の一つだ。

 米政策金利の見通しを示すシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の「FEDウオッチ」によると、年内の追加利上げ確率は約3割。来年夏まで見通しても、利上げが加速すると見込む投資家は少数派だ。利上げ観測が高まらなければ日米金利差も広がらず、円安・ドル高には振れにくい。

 本当に物価上昇率は高まらないのか。実は興味深い統計がある。アトランタ連銀が公表する「粘着価格指数」だ。頻繁に価格が変わる品目を極力除いているため、物価の基調を示すとされる。

 7月の前月と比べた上昇率は年率2.7%。3月にマイナス0.3%まで落ち込んだが、その後は急激に上向いている。「需給の動きを素直に反映している」と野村証券の池田雄之輔氏は指摘する。物価が一方的に下がり続ける状況ではないともいえそうだ。

 イエレン議長は「インフレ鈍化は一時的」と繰り返し、一部のFRB幹部からは利上げに前向きな発言も相次ぐ。振り返れば、FRBは物価目標の2%に達しなくても追加利上げを繰り返してきた。金融政策の正常化を推し進める姿勢を来年にかけても続ける可能性は十分ある。

 シティグループ証券の高島修氏は「利上げ観測が高まれば年末に1ドル=114円台まで円安・ドル高が進む」との見方を示す。再び円安・ドル高の流れが強まるシナリオも頭の中に入れておいた方がよさそうだ。

(南毅郎)

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北朝鮮危機、9月11日まで続く2017年8月21日

金正恩の“賢い決断”は本物か?あの日を待たない判断は早計だ(特別寄稿)

2017年08月21日 06:05

flickrより(編集部)

北朝鮮の金正恩委員長(朝鮮労働党)は本当に「賢い決断を行った」のだろうか。ここに至る最近の経緯を振り返ってみよう。

北朝鮮の金洛兼(キムラクキョム)朝鮮人民軍戦略軍司令官は8月9日、その前日付で発表した米領グアム周辺への中距離弾道ミサイル「火星12」の「包囲射撃」計画について、4発を同時にグアム沖に撃ち込む計画案を検討しており、「8月中旬までに最終完成させる」と表明していた。司令官は「火星12は、島根県、広島県、高知県の上空を通過する、射程3356・7キロを1065秒間飛行した後、グアム島周辺30~40キロの海上水域に着弾する」と説明。ただ同時に、包囲射撃を「慎重に検討している」とも表明していた。

これに対し、トランプ米大統領は「これ以上、米国にいかなる脅しもかけるべきでない。北朝鮮は炎と怒りに見舞われる」との強い表現で軍事対応を辞さない考えを示した。

北朝鮮が自ら、計画の最終期限と明示した「8月中旬」となった15日、金正恩委員長は北朝鮮の国営メディアを通じ、「アメリカの行動をもう少し見守る」と述べた。これを受け、翌16日、トランプ大統領が「北朝鮮のキム・ジョンウンはとても賢い、よく考えた決断を行った。別の選択は壊滅的かつ受け入れられないものになっただろう」とツイートした。

さて今後どうなるか。日本政府やマスコミの間では「もう発射はない」との楽観論が流れている。本当にそうなのだろうか。

行方を見極める最初のポイントは8月21日から始まる米韓合同軍事演習となろう。北朝鮮はこの演習に神経を尖らせており、演習項目の公表や空母派遣、さらに戦略爆撃機B-1Bの(北朝鮮のレーダーに映る空域への)展開を中止するよう、国連本部のニューヨーク・チャンネルなどを通じて米側に求めているという。

かりに米側が北の要求を受け入れ、戦略爆撃機の飛行を自粛したり、あるいは演習そのものを中止したりすれば、北のミサイル発射は止まるかもしれない。

しかし、それでは誰の目にも、米国が北朝鮮の軍事的な脅しに屈したと映ってしまう。それはできないし、そうはしないであろう。

その結果、米韓の演習が粛々と実施され、空母や戦略爆撃機が参加している場面を各国メディアが報じれば、どうなるか。北朝鮮はミサイル発射を中止する大義名分を失う。当初の計画通り、グアム沖に4発発射するか、あるいはSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)を海中から発射するなど、一定の軍事的意義を持つ威嚇や挑発を続けるほかあるまい。

どうせ米軍に迎撃される、加えて反撃を招く・・・などの判断により、グアム沖への発射が中止され、SLBMなど別の選択肢がとられるなら、その標的はどこか。おそらく日本国となろう。

常識的に考えても、そうなる。そうであるにもかかわらず、他ならぬ日本人が「グアムへの発射がなくなった」と官民挙げて喜んでいるが、本当にこれでいいのか。

思い出せば、2012年にも似たようなことがあった。同年12月1日、北朝鮮の朝鮮中央通信は「人工衛星」を12月10日から22日の間に打ち上げる旨の北の談話を報じた。これを受け日本は12月7日、破壊措置命令を発出。イージス艦とPAC-3を展開させた。

ところが発射予告期間初日の12月10日、朝鮮中央通信は、「運搬ロケット」(テポドン2派生型)の1段目操縦発動機系統の技術的欠陥が発見されたとし、「衛星」発射予定日を12月29日まで延長するとの談話を報道。それを(真に)受け翌日のNHKニュースが「明日の発射はないとの空気が防衛省内でも広がっています」と報じるなど日本中に楽観論が広がった。ところがその翌12日、北朝鮮はテポドン2派生型をほぼ予告通りの軌道で正確に発射、加えて「地球周回軌道に何らかの物体を投入させた」(防衛省)。日本政府とマスコミを含め、関係国をまんまとだまし、その裏をかいたとも言えよう。

ならば今回はどうか。2012年と同じ展開を辿るなら、8月中にも発射はあり得るという判断になろう。実は2012年の際も今回も、北朝鮮は「撃たない」とは一言も言っていない。

もし北がグアムへも、日本近海へも太平洋その他どこへも撃たない、核実験も見送るといった「賢い決断」を下すなら当面、危機は回避されることになろう。ただ、その判断には、米韓合同軍事演習の無事終了に加え、最低でも9月11日まで待たなければならない。なぜ、米同時多発テロ事件の日付が重要なのか。当欄の読者に説明は不要であろう(本年6月の投稿または拙著『安全保障は感情で動く』参照)。

安全保障は感情で動く (文春新書 1130)
潮 匡人
文藝春秋
2017-05-19
 

 

かりに来月以降、何事もなく平静が続くなら、その功績はひとえに米軍の抑止力による。さらに言えば、8月16日に米統合参謀本部議長を中国東北部の遼寧省瀋陽で人民解放軍北部戦区の軍事訓練を視察させた房峰輝(連合参謀部参謀長)の〝賢い決断〟による。それに先立ち中国当局は8月11日付「環球時報」の論説記事で「仮に北朝鮮が先に米国に向けてミサイルを発射し、米国が反撃した場合は、中国は中立を保つことを明らかにすべきだ」との立場を示していた。

こうした状況下、北がグアムにミサイルを撃つのは難しい。もし今後とも発射がないなら、それの主な理由は以上に求めるべきであろう。もとより日本の手柄ではない。

今回、日本は米軍の戦略爆撃機と空自機が共同訓練を実施したが、それ以外、さしたる貢献を果たしていない(8月20日時点)。中国、四国地方にPAC-3ミサイルを展開するなど、いわば自分で自分を守ろうとしただけ。小笠原諸島島に、弾道ミサイル防衛が可能な海上自衛隊のイージスMD艦を展開し、グアム近海を含め迎撃態勢をとるなどの実効的な措置を講じなかった。唯一、国会答弁で(集団的自衛権の限定行使を可能とする)「存立危機事態」認定の可能性を示唆しただけ。たとえそう認定しても迎撃可能なアセットを展開させなければ机上の空論に終わる。

中国、四国地方へのPAC-3ミサイルの展開も軍事的な意義に乏しい。なぜならPAC-3が迎撃できる範囲が小さいからである。しかも、四国に落ちる可能性よりも、グアムまで届かず小笠原諸島に落ちるといった可能性のほうが実は大きい。

結局いつも日本は北朝鮮に振り回されているだけではないか。ずっと人任せ、アメリカ任せにしてきたから、こうなる。それは言い過ぎとのお叱りを受けるなら、こう反問したい。

なら、いつまで四国などにPAC-3ミサイルを展開し続けるのか。イージスMD艦の展開もいつまで続けるのか。破壊措置命令はいつ解除するのか。それとも未来永劫、「常時発令」し続けるのか。ならばそれは関係法令の想定を大きく逸脱している。憲法上も重大な疑義を避け難い。実際問題、現場が許容できる負担の限度も超えている。

相変わらず護憲派も改憲派も、いまそこにある危機を直視しようとしない。

誰も知らない憲法9条 (新潮新書)
潮 匡人
新潮社
2017-07-13
カテゴリー:Diary

日銀の「財政ファイナンス」はフリーランチか2017年8月15日

2017年08月14日 14:30

内閣府の発表した今年4~6月期の実質成長率(速報値)は、1%(年率4%)と高い伸びを示したが、GDPデフレーターは前年比-0.4%だった。これは先週の個人ブログでも書いたように、リフレは失敗したが財政ファイナンスは(今のところ)成功したことを示す。財政ファイナンスとは政府債務を無制限に中央銀行がファイナンスすることで、財政節度を失わせるため禁忌とされる。

日銀の保有資産(青・億円)と国債残高(赤)と企業物価指数(緑・右軸)

日銀も「量的緩和は財政ファイナンスではない」という見解を維持してきたが、図のように日銀の保有資産は500兆円を超え、その9割近くが国債である。これを財政ファイナンスと呼ばないで何と呼ぶのだろうか。安倍政権は消費税の増税を2度も延期し、プライマリーバランスの黒字化目標も放棄して、財政節度はとっくに失われたが、インフレも金利上昇も起こらない。

財政ファイナンスの何が悪いのだろうか。マクロ経済学の常識では、政府が無限に財政赤字を拡大すると長期金利が上がり、それによって国債費が増えてさらに財政赤字が拡大する…というスパイラルに入るといわれてきたが、長期金利はゼロに張りついている。

だが日銀の保有する500兆円の資産がなかったら、国債もETFもREITも大幅に供給過剰になり、金利が上がって政府の資金調達も困難になるだろう。つまり財政ファイナンスは、政府に代わって金利リスクを日銀が負担する財政政策なのだ。その影響は株価や不動産などの資産価格に出ている。

これは政府がリスクなしで資金を調達できる「フリーランチ」のようにみえるが、統合政府会計でみると、政府の得は日銀の損である。「イールドカーブ・コントロール」で長期金利をコントロールできるというのは幻想で、日銀の含み損は拡大しているのだ

財政ファイナンスのおかげで、物価指数もやや上向いてきた。今までは物価が上がらないので金利も上がらなかったが、人手不足などの景況感からみると、今年の後半から物価が上がる可能性もある。そうなると名目金利も上がる。藤木裕氏のシミュレーションによると、長期金利が2%になると日銀は債務超過になり、単年度で10兆円近い赤字になる。

日銀は資産を時価評価しなくてよいが、地方金融機関では債務超過が顕在化して「取り付け」が起こるおそれがある。1998年には金融システムが崩壊し、金融機関に100兆円の損失が出たが、今度の危機はそれよりはるかに大きい。景気も回復してきたので、これから日銀が出口戦略に向かうと、金利リスクが顕在化することは避けられない。

予算の支出には国会の同意が必要だが、「隠れ予算」である日銀の資産購入は、日銀法43条で日銀の裁量にまかされている(国会は事後承認)。これは民主国家としてはおかしい。日銀の過剰なリスクテイクを国会が監視し、歯止めをかける必要がある。

追記:内閣府の内訳をみると、4~6月期の「公的資本形成」が5.1%増と異常に大きい。これは2016年度の補正予算が期末に執行されたものとみられ、1%という成長率は一時的なものだろう。外需はマイナスなので、円安の効果は消えた。

カテゴリー:Diary

台湾政府は民進党の弱みを握った2017年7月21日

台湾政府は民進党の弱みを握った

2017年07月21日 11:05

JBpressで蓮舫問題の経緯をざっとおさらいしたが、今週の会見で疑惑はむしろ深まった。最大の疑問は、この1984年に失効したパスポートで台湾政府の国籍喪失許可証が取れるのかということだ。

民進党は記者レクで「台湾政府の特別な配慮で喪失許可がおりた」と説明したが、その意味ははっきりしない。有効な旅券がなかったのに台湾政府が超法規的に許可した、といいたいようだが、それは考えにくい。

台湾の国籍法では「満20以上であって、中華民国法によって能力を有し、自ら外国国籍の取得を申請する者」と定めている。これは台湾の戸籍や旅券をもつという意味で、日本生まれの蓮舫氏は台湾に戸籍がないので、有効な台湾の旅券がないと国籍法の手続きはできない。彼女の1984年の旅券には穴があけられ、左上が切られている。これは別の旅券に更新したことを意味するので、少なくとも1994年まで台湾の旅券を使ったはずだ。

それは1993年の朝日新聞に掲載された「在日の中国国籍の者としてアジアからの視点にこだわりたい」という記者会見でもわかる(彼女は「編集部の間違いだ」と否定している)。彼女は日本国籍を取得した1985年以降も台湾の旅券を更新し、2016年9月の段階で有効な旅券をもっていた疑いが強い。

渡航記録は台湾政府も日本政府も持っているので、彼女が嘘をついていることは両国政府が知っている。台湾政府が「特別な配慮」をして国籍喪失許可の日付を3ヶ月も遡及したのは、日本の野党第一党に「貸し」をつくるためだろう。これで台湾政府は、いつでも民進党代表のクビを取れる弱みを握ったことになる。

遡及するメリットは台湾にはないので、民進党側が日付の改竄を依頼したものと思われる。これは目黒区役所の9月26日付の「不受理証明」と整合性を取るためだが、少なくとも昨年10月17日までは台湾内政部で審査していたので、9月26日に区役所に喪失許可証を出せるはずがない。

いずれにせよ蓮舫側の説明は矛盾だらけで、特に2016年まで有効だった旅券があるはずだ。これが出てきたら「故意ではなかった」という彼女の説明は崩れ、2016年の参議院選挙でも経歴詐称していたことになる。その証拠が出てきたら、当選無効である。野田幹事長を更迭するより、民進党執行部が彼女を更迭すべきだ。

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蓮舫記者会見総括と望月衣塑子不在の残念さ2017年7月20日

2017年07月20日 15:00

 

蓮舫氏がついに、「戸籍謄本」「国籍離脱申請書」「台湾旅券」の3点セットを公開したことは、アゴラでこの問題を追及してきた我々と読者のみなさんにとって偉大な勝利である。

当初は戸籍謄本を公開すると伝えられたが党内左派や自称リベラル系マスコミの圧力で後退する発言をしていた。そこで、アゴラなどで「3点セットを公開しないと『二重国籍』状態が解消したかどうかすら不明のままだ」とキャンペーンを張ったことが功を奏した。

記者会見に先立つ数日、この点に先回りをして徹底的に釘を刺して置いたのである。満足すべき大戦果である。

これで、「政治家たるもの、国籍について曖昧な点を残していけない」という画期的な前例になったことは喜ばしい。これを前例として欲しくないと蓮舫氏はいっていたが、当然これは前例だ。前例としないかどうかを決めるのは法的義務に反した行為をしていた蓮舫氏ではない。少なくとも国会議員については、そうあるべきだ。

折しも、オーストラリアでは国会議員2人が「二重国籍」を理由に議員辞職に追い込まれた。二重国籍を認めてないのに、いい加減な運用をしている日本は甘すぎるのだ。世界の常識は我々にあることが立証されたといえよう。を

ただ、蓮舫氏が開示した3点セットのうち、台湾旅券は最新のものではない(=1987年以降に有効な旅券は取得してないと主張)。日本旅券を公開しなければ、台湾出入境時に台湾旅券を使用していない証明にはならない。

あくまでも、「二重国籍の事実は知らなかった」と強弁したが、大富豪だった台湾人の父親が亡くなったときの相続過程で気付かなかったとは思えない。タレント時代には、自分で「父は台湾で、私は、二重国籍なんです」(週刊現代1993年2月6日発行号)などと発言していた。

このことを記者会見で追及されて、「結果として法的な評価、あるいは事実関係を含めて齟齬が生じている」「発言が軽かった」などと、ごまかすように答えていたが、過去の自分の発言を「嘘を言っていた」というなら挙証責任は蓮舫氏にある。

マスコミで繰り返し犯罪や法に反する非行をしたと自白しておきながら、あれはワルを装っただけと弁解しても世の中では通らない。

「戸籍を強要されて開示することは前例としてはならない」などとも語っていたが、世界の常識として国籍はプライバシーなどと認識されていない。ヨーロッパでは、国民も身分証明書携行が義務で、買い物するときにクレジットカードや小切手を使うときに提示を求められる(このごろは暗証番号やサインだけではダメでダブルチェックが多くなっている)。

日本は外国人が少なかったから必要がなかっただけで、今後ともそれでいいかは著しく疑問だ。世界に開かれた国にするためにこそ、また、軽武装の平和国家であるためにも普通以上の安全装置は不可欠だと思う。

それから記者の質問は甘く、隔靴掻痒だった。あの東京新聞の望月記者がいないのが残念だった。菅義偉官房長官に浴びせた20連発のような質問したら褒めてあげるのにと思った。しかし、あの記者会見のてぬるい質問を「悪意がある」というなら、官房長官記者会見での望月記者の発言は悪意どころか、なんと表現したら良いんだろうか。

カテゴリー:Diary

蓮舫さんの戸籍開示は「あしき前例」にならない!2017年7月20日

そう言えば同じく二重国籍で問題となった自民党の小野田紀美議員も戸籍謄本の開示をして日本国籍を選択したことを立証した。そのことによって小野田さんのプライバシーが著しく侵害されたなんて話は聞いていない。

自称インテリはとにかく頭の中の抽象論・概念論で物事を考える。頭の中だけで理屈をこねくり回す。現実を見ない。蓮舫さんの戸籍謄本の開示について、7月13日付朝日新聞社説はプライバシーについての「あしき前例にならないか」と大騒ぎしているけど、小野田さんの戸籍謄本の開示でどれだけのあしき前例になったのか、現実を見てみろっていうの。

まず一般の人が理由なく戸籍謄本の開示を求められることはあってはならない。でも今回は二重国籍の疑いがある国会議員の事例だ。そして、戸籍謄本の開示といっても日本国籍選択宣言の事実だけを立証すればよく、あとは黒塗りで十分だ。日本国籍選択宣言の日付を明らかにしたところで何のプライバシー侵害があるのか。しかも蓮舫さんは日本国籍選択宣言の事実を公言しており、公言している以上そもそもプライバシー侵害でもなんでもない。

蓮舫さんは野党第一党の代表という公人中の公人。公人はプライバシーも名誉も制限される。報道の自由による国民チェックが優先されるということを前提に、メディアや自称インテリは政治家のプライバシーをバンバン暴くじゃないか。

僕なんか、記憶もない実父のもっともっとセンシティブな話をバンバン週刊誌に書かれた。一般人だったら完全なる人権侵害でしょ。だけど僕は公人だったから、公人である以上僕の出自は全て明らかにすべきだという意見も多かったよ。特に普段は「人権を大切にしろ!」とかっこつけて叫んでいる自称リベラルのインテリたちに限って「橋下は権力者なんだからそれくらい我慢しろ」と言ってたな。メディアでも僕を擁護する声はほとんどなかった。

自称リベラルのインテリたちは、真の人権擁護者じゃない。単に反権力を叫んでいることに自己陶酔しているんだよね。反抗期の子供のよう。あれ以来、自称リベラルの人権派インテリの似非ぶりには辟易しているよ。

その最たる御仁が、参議院議員の有田芳生。こいつだけはほんと許せないね。

週刊朝日が僕の出自を差別的に連載記事にしたとき、有田は「これは面白い!」と言い放ったんだよね。そして僕が猛反撃したら、よく分からん言い訳をしていた。その一方、今回の蓮舫さんの戸籍謄本開示問題では、「人権問題の歴史的逆行」になるから開示を許してはいけないなんて言っている。

有田は自分が嫌いな相手(僕)の出自が公になることは面白く、自分の所属する党の代表の、ちょっとした戸籍情報が開示されることはプライバシー侵害になり、人権問題にもなるから許されないと言うんだ。典型的なダブルスタンダード!

こんな有田でも有権者が当選させちゃったんだから、まあ仕方がないと諦めるしかないけど、それでもこいつの給料を税金で賄っているのかと思うと、一納税者として腹が立ってしょうがないね。

※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.63・64(7月18日配信)からの引用をもとに加筆しました。もっと読みたい方は、メールマガジンで!! 今号は《民進党・蓮舫代表「二重国籍」問題でメディアはここを追及せよ!》特集です。

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台湾に翻る中国の「五星紅旗」 日台の火種に2017年7月20日

2017/7/20 2:00
日本経済新聞 電子版

 日中戦争の発端となった1937年7月7日の盧溝橋事件から80年。台北の路上で遭遇した光景に目を疑った。日本の対台湾窓口機関、「日本台湾交流協会」の事務所前で日本への抗議デモを繰り広げていた中台統一を唱えるグループの数人が、いきなり中国の国旗「五星紅旗」を高々と掲げたからだ。

 台湾は国号として「中華民国」を名乗る。中華人民共和国ではない。最大野党である国民党の洪秀柱・前主席のように統一論を唱える人はいるが「中華民国による統一」が大前提だ。なぜ、デモ隊は中華民国が「国旗」と位置付ける「青天白日旗」でなく、中華人民共和国の旗を持ち出したのか。事情を探ってみた。

■統一派のバックに中国共産党?

 
台湾で中国国旗「五星紅旗」が掲げられるのは珍しい(7月7日、台北市内で行われた反日デモ)

台湾で中国国旗「五星紅旗」が掲げられるのは珍しい(7月7日、台北市内で行われた反日デモ)

 デモを主導した「中華統一促進党」(統一促進党)は2005年に結党。台湾独立派を敵視し、過激な行動で注目を集める。総裁の張安楽氏は「黒道」と呼ばれる台湾マフィア(暴力組織)のなかでも最大級とされる「竹聯幇」の元幹部で、「白狼」の異名で知られる。

 彼らの矛先は、香港の民主派にも向かう。現地メディアによると、香港の民主派の若者がつくる新政党「香港衆志」(デモシスト)の黄之鋒秘書長らは今年1月、台湾の若者らによる新政党「時代力量」が主催するシンポジウムに参加するために訪台した。

 すると、台湾北部の桃園空港で待ち受けていた統一派のグループが「香港独立派は去れ」と叫びながら、黄氏らに殴りかかった。張安楽氏の息子で統一促進党幹部の張●(王へんに偉のつくり)氏は後日、フェイスブック上で「香港独立派が台湾の混乱に拍車をかけることを望まない」と主張した。台湾の立法委員(国会議員)には「統一促進党のバックに中国共産党がいる」と疑う人が少なくない。

 7月7日の反日デモ現場にいた張氏は、「(中国共産党と)関係はない」と強調した。なぜ中国の五星紅旗を掲げるのかと問うと「両岸(中国と台湾)は兄弟だ。両方の旗を使うことに問題はない」と言い放った。

 張氏がくれた名刺には「一国二制度」を意味する文言が記してあった。1997年の香港返還で、中国が「高度な自治を保障する」と定めた同制度は、もともと中国による中台の統一を見据えて構築した理論だ。張氏の主張が中国共産党と親和性が高いのは間違いない。

 
反日デモに参加する中華統一促進党幹部の張●氏(右)(7月7日、台北市内)

反日デモに参加する中華統一促進党幹部の張●氏(右)(7月7日、台北市内)

 台湾の急進的な統一派は人口の1%にも満たないとみられるが、軽視できない理由がある。12年9月、日本政府が尖閣諸島を国有化したことを受けて、中国各地に反日デモの火が燃え広がった。台湾でも漁船や巡視船から成る一群が尖閣諸島沖の日本領海に侵入した。台湾の急進統一派は周辺海域における日本の漁業規制に不満を持つ台湾漁民をたきつけて、領海侵入を支援する役割を演じたとされる。

 台湾は「釣魚台」と呼ぶ尖閣諸島の領有権を主張するが、対日関係を重視して穏健な態度を取っていた。しかし、この一件以降、本来は尖閣問題で別々に領有権を主張していた中台が、対日本で連携しているとの疑念が膨らんだ。過激な統一派は中台を媒介する危険をはらみ、その矛先は日本に向いている。

 今年4月、台南市(南部)にある日本統治時代の日本人技師、八田与一を記念する銅像が首の部分から切断される事件が発生した。統一促進党に参加する李承龍・元台北市議が犯行を認め、捜査当局の調べに「日本統治時代の歴史が美化されるのは納得いかない」と語った。

 八田与一は、日台の絆を象徴する存在だ。1930年に完成した台南市の鳥山頭ダムの建設を主導。日照りや豪雨に悩んでいた嘉南平原は、一連の水利事業で台湾最大の穀倉地帯へと生まれ変わった。なぜ統一派は、台湾の人々が「恩人」と慕う八田氏を標的にするのか。その背景には「日本統治の歴史」が統一派と台湾独立派による激しい争いの具となっている複雑な事情がある。

 八田像の事件に先立つ今年3~4月、過激な台湾独立派が国民党の指導者だった蒋介石の銅像の首を切り取る事件が相次いだ。李・元市議が八田像を切断したのは、その報復だったとされる。

■「日本の統治」巡り対立する歴史観

 
修復され、慰霊式を見守る八田与一像(5月、台南市)

修復され、慰霊式を見守る八田与一像(5月、台南市)

 国民党を率いた蒋介石は戦後、中国共産党との内戦に敗れて台湾へ逃れた。それから87年まで世界最長といわれる戒厳令を敷きながら、国民党一党独裁の下で人々を「中国人」として厳しく教育した。その蒋介石を否定することは、国民党による台湾統治の正統性の否定につながる。

 さらには、台湾の人々が「中国人」であり、将来は中国と統一するという論理の前提も揺るがす。圧政など毀誉褒貶(ほうへん)はあるにせよ、蒋介石は統一派にとって捨て去れない存在であり、独立派にとっては打倒すべき国民党支配の象徴なのだ。

 そして、蒋介石が台湾に来る前、約50年間にわたった日本統治をどう評価するかは、台湾の人々にとって最も敏感なテーマの一つだ。

 国民党は、中国大陸の内戦に敗れ台湾に逃れた経緯を「日本の侵略から中国を守る神聖な戦いで消耗したため」と位置付ける。国民党の馬英九・前総統は「抗日戦は(日本が台湾統治を始めた)1895年に始まったと捉えるべきだ」と主張する。この歴史観に立てば、日本統治時代の「美化」は受け入れられない。

 逆に、国民党による独裁や中国人教育に反発した民主派や台湾独立派は、インフラ整備や教育の普及など日本統治の再評価に積極的に取り組んできた。日本の統治は、まさに対立する歴史観の渦の中心にある。

 1987年7月15日、戒厳令の解除により国民党の統制が崩れてから30年。すでに8~9割の人々が、自らを中国人ではなく「台湾人」と認識するようになった。16年5月に発足した民主進歩党(民進党)の蔡英文政権は、民主化運動の弾圧など国民党の負の歴史を改めて追及しており、この流れに触発された一部の過激独立派が、蒋介石像を破壊したとみられる。追い込まれた統一派も、一段と過激な行動に傾いている。

 5月8日、鳥山頭ダムで八田与一の慰霊祭が開かれた。孫の八田修一氏は「ダムは当初、約50年で使えなくなるはずだった。皆様の努力にお礼を申し上げたい」とあいさつした。ダムは土砂の堆積による寿命がある。現地の人々は日本人が去った戦後も浚渫(しゅんせつ)など整備を怠らず、ダムを大切に使い続けた。切断された八田像は、著名な実業家の許文龍氏が率いる奇美実業グループが修復した。台南市の頼清徳市長は「日台の絆はより強くなった」と力を込めた。

 だが、厳しい警備が敷かれた会場の外側では、閉め出された統一派と独立派がにらみ合っていた。ほとんどの人々は日本統治の功罪両方を冷静に受け止めているものの、都合良く歴史を解釈して過激化する一部の人々の存在には、ぬぐい去れない危うさを感じてしまう。

(台北支局 伊原健作)

 

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遺産分割から住居除く 法制審試案、配偶者への贈与配慮 2017年7月19日

2017/7/18 23:03
 
日経web

 法制審議会(法相の諮問機関)の部会は18日、亡くなった人の遺産を分け合う遺産分割の規定を見直す試案をまとめた。婚姻期間が20年以上の夫婦のどちらかが死亡した場合、配偶者に贈与された住居は遺産分割の対象にしない。いまは住居も相続人で分け合う遺産のため、住居を売却して配偶者が住まいを失う問題があった。

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 法務省は8月上旬から約1カ月半、パブリックコメント(意見公募)を実施する。公募の結果を踏まえ、年内にも要綱案をとりまとめ、来年の通常国会で民法改正案の提出を目指す。

 遺産分割は、亡くなった被相続人が保有していた現預金や有価証券、動産、不動産などの遺産を、相続人で分ける制度。夫が亡くなり、配偶者の妻と子どもが相続人の場合、妻が2分の1を相続し、残り2分の1を子どもの人数で分ける。

 現行制度では、居住用の土地・建物は遺産分割の対象になる。亡くなった被相続人が遺言で「住居は遺産にしない」などと意思表示しなければ、生前贈与をしていても相続人で住居を含めて分け合わなければならない。

 住居以外の財産が少なければ、残された配偶者が遺産分割のために住居の売却を迫られ、住み慣れた住まいを失う恐れがあった。高齢化の進展で同様の問題はさらに増える見通しで、法制審は対応策を検討していた。

 試案は、居住用の土地・建物を配偶者に贈与した際に、それ以外の遺産を相続人で分け合う内容。配偶者は住居を離れる必要がないだけでなく、他の財産の配分が増えて生活が安定する。

 適用するには条件がある。(1)夫婦の婚姻期間が20年以上(2)配偶者に住居を生前贈与するか遺言で贈与の意思を示す――の2つだ。婚姻期間が20年未満の夫婦や、意思表示がなく被相続人が亡くなった場合は対象外だ。

 居住財産の贈与を巡っては、20年以上連れ添った配偶者が贈与を受けた場合、2000万円までの居住財産は非課税にする特例がある。この特例措置の利用は、2015年で1万3959件、1782億円に上る。配偶者に住居を残したいというニーズは高い。

 法制審は税制には言及していない。民法改正が固まれば政府・与党で税制の具体像も検討する。

 法制審の部会は昨年6月、配偶者の法定相続分を2分の1から3分の2に上げる試案を公表。だが、パブリックコメントで反対が多数を占めたため、新たに試案を示した。今回の試案には、遺産分割の協議中でも預貯金を葬儀費用や生活費用に充てる仮払いを認める制度の創設も盛りこんだ。

 司法統計によると、家庭裁判所が受け付けた遺産分割の審判・調停事件は増加傾向で15年は約1万5000件。法制審の部会では、亡くなった被相続人が住居を第三者に贈与しても配偶者が住み続けられる「居住権」の新設なども議論している。相続分野全体の要綱案を年内にもまとめる。

 
 
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